中之条ガーデンズ【6】ローズガーデン5

チョコレートガーデンとカフェスペース

ホワイトガーデンの先は、茶色や紫を基調色にしたチョコレートガーデンです。

升目模様に整えられた植栽。
茶色と紫の組み合わせは、このローズガーデンの植栽を担当された河合伸志氏の原点。
以前インタビュー記事でも好きなバラの色は、茶色と紫と語っておられました。

「チャーリーブラウン」1996年 河合伸志 作出


周囲の植栽を見ていきます。
紫のテッセンと壁に這わせてある渋いピンクのバラは禅ローズ「まほろば」



えんじ色のオダマキは、たぶん「ボルドーバロー」



「ラ・テラス」フランス 2018年 Dorieux

ピンクの中に茶色やアプリコット。シックですてきなバラですね。(「すてき」しか言ってないですね・・・)
名前はフランスのローヌ=アルプ地方にあるプチホテルの名前からとったそうです。


バリスタ」オランダ 2019年 Jan Spek 

作出のヤンスペック社はオランダで120年の歴史を持つ、切り花とガーデンローズの育種、生産会社。
独特の深みのある色合いで花姿も新鮮に感じます。咲き進むと色が変わります。


こちらの木は、セイヨウニワトコの「ブラック・レース」
この木だけでもおしゃれ。

青白い針葉樹のプンゲンストウヒ「ポプシー」と銅葉の植物の組み合わせが美しい。

 

大きな青白い葉は、アーティチョークかな? 下に群れている小さい方のえんじ色の花は、クロバナフウロウ(ゲラニウム・ファエウム)。多用されていました。



「真夜」2010年 河合伸志 作出

(この花が植っていたのは、カフェスペースの方かもしれません)

練馬の四季の香ローズガーデンで見かける「真夜」は太陽光でぐったりしていたり、焼けてしまっていることが多いのですが、こちらは冷涼な環境もあるのか、とても元気。
青味をまとった赤がなんともいえずいい色。

チョコレートガーデンの先、ローズガーデンの最奥部には飲み物やアイスクリームを売る売店があります。
カフェスペースの木製の長椅子に寝そべりながらお茶。暑くも寒くもなく、最高!

桃の紅茶をいただきました。ハーゲンダッツのアイスクリームも人気。

ローズガーデン・リポートはこれで終わりです。

グラフィックデザイナーが色見本帳を使うように、ガーデンデザイナーは、葉色や花色で植物の色見本帳的なものを作って使用しているのでしょうか?
どんな風にしてこんなに複雑な植栽を考えていくのでしょう。

色だけでなく、香りや生育具合などその植物の特性を把握して、数年先の姿までも予測しながら植え込んでいくのでしょうね。

ローズガーデンは古谷博光氏が構成をデザイン、植栽を河合伸志氏が担当されました。
次回はスパイラルフィールドへ。古谷桂子氏が手がけたスパイラルガーデンもご紹介します。