暑い最中、植物園へ行きました。
冷温室で涼んで一息ついたものの、温室に入るとまた汗が・・・
棚の間を足早に回って、何か花が咲いていないかチェックしつつ奥へ行くと、スタペリアの仲間が咲いていました。
スタペリア・グランディフローラ(大花犀角)
名前の通り、大きな花が咲く犀角ということですが、この時の花はそこまで大きくありませんでした。直径15cmくらいまで大きくなるみたい。
スタペリア・ヒルスタ(犀角)も咲いていました。
奇怪な花なので、花を咲かせるのは難しそうに思いましたが、意外に花付きがよくて、温室では割合頻繁に咲いている印象です。
これらの花は悪臭がします。「動物の肉の腐敗臭」と言われたりします。この毛、赤色が滲むような雰囲気は、怪我した動物の皮膚を思わせます。
この植物は臭いだけでなく、姿や質感も腐肉に擬態しているようなのです。
そうしてハエなどを誘って、花に卵を産ませます。卵から孵った幼虫は花の中を餌を求めて動き回るので、花は受粉。幼虫は、食べ物がなくて死んでしまうか他の昆虫に食べられてしまうそうです。
以前植物園で、花にハエがいるのを見た時は、臭いに釣られて餌を探して歩き回って受粉を意図せずに助けるだけで、勘違いと気づいて去っていくのかと思っていましたが、完全に騙されてしまう虫もいるのですね・・・
こちらは、ホヤ。ホヤもたくさん種類があるので、6〜9月あたりなら、どれかしら咲いている印象です。
Hoya sp.
Hoya sp. の「sp.」はspeciesの略で、種不明(ホヤ属の不明なある一種)という意味のようです。
ホヤについて、ネットの記事をあれこれ見ていたら、「花座」という言葉に出会いました。ホヤには「花座」がつき、その同じ場所から繰り返し花が咲くのだそうです。
サボテンでもそういう花の咲き方をするものがあるみたい。
長年育てているとわかるのでしょうが、特に温室で育てるような植物に関しては「ただ見るだけの人」なので、実感としてわからず・・・
次回植物園に行ったら、漫然と見るのでなく、もうちょっと気を入れて観察してみたいと思います。