デビッド・オースチンのバラ2

週末、たまたまエリザベス女王を取り上げた番組を見たのですが、6月に即位70年のお祝いが行われます。

オースチン氏は、1926年2月16日生まれ。エリザベス女王は1926年4月21日生まれで同世代です。(イギリス本土においては、6月第二土曜日が君主の公式誕生日となる)

 

そしてオースチン氏は、即位の節目の年に女王にバラを捧げています。

1992年 即位40周年 ゴールデン・セレブレーション

2002年 即位50周年 ジュビリー・セレブレーション

2012年 即位60周年 ロイヤル・ジュビリー

しかし、オースチン氏は2018年に92歳で亡くなられたので、今回のお祝いのバラはどうなったのでしょうか?

 

引き続きオースチン氏作出のバラです。

モリニュー[四季の香りローズガーデン]作出年/1994

このバラは、イギリスのサッカーチーム、ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズフットボール・クラブの競技場モリニュー・スタジアムにちなんだ名前です。

楽家エドワード・エルガー(チームのための祝歌を作曲)、レッド・ツェッペリンロバート・プラント(優勝祝賀会にサプライズ出演)などがクラブのファン。

オースチン氏も、ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCのファンだったそうです。ホームカラーのユニホームはもちろん、黄色。(クラブカラーは「黄金と黒」)。チームの愛称はウルブス(狼)。

 

イングリッシュ・ヘリテージ[四季の香ローズガーデン]作出年/1984

元は、シンプルに「ヘリテージ」(遺産、継承物、伝統、伝承などの意味)という名前だったようです。


バラを育てている方なら、つぼみから咲き終わりまでをじっくりご覧になるので、時々の姿をご存知だと思うのですが、見慣れていない私には、つぼみの姿、咲き始め、中頃、満開、咲き終わりの姿がそれぞれ印象が違って、別の花のように感じる時があります。

初めは、それほど花びらの枚数がないように見えるのに、後から後からまるで手品のように何十枚もの花びらが現れて驚いてしまいます。

それに、咲いている場所によって、咲き方も違ったり、色の出方も違うので、花をみただけでは何のバラなのかわからず。

だから、こうして写真を載せていますが、本当にこのバラで合ってるかな?とちょっと不安な時も・・・間違っていたら、ごめんなさい。

 

アンブリッジ・ローズ[四季の香ローズガーデン]1990年

名前は、BBCラジオ4の番組「アーチャーズ」の舞台である架空の村にちなんで名付けられたそうです。

「アーチャーズ」はなんと1951年以来放送されているラジオドラマ。
世界最長のドラマです。
初期の頃は田舎に住む人たちの日常を描いていたけれど、今は、舞台は田舎でも現実の世界で起こっている事件や出来事などを盛り込んだ現代のストーリーになっているのだとか。月〜土曜放送で、約60人ものキャストがいるそう。

すごくないですか! なんかイギリスっぽいというか・・・

 

スーザン・ウィリアムズ=エリス[四季の香ローズガーデン]作出年/2010

オースチン氏の今まで見てきたバラとちょっと雰囲気が違いますね。
この時しか見ていないのですが、白色がピュアな感じ。葉っぱが独特な雰囲気だけれど、これは個体差なのかな?

 

スーザン・ウィリアムズ=エリス(1918-2007)さんは陶磁器デザイナー。
写実的な植物柄の「ボタニックガーデンシリーズ」が人気のポートメリオンという陶磁器メーカーを夫ユーアン・クーパー・ウィリス氏と1960年に設立しています。
ボタニックガーデンシリーズは1972年発売開始で、今年は50周年。

母上が作家、父上が建築家で、家にアーチストや作家が出入りするような環境で育ち、ヘンリー・ムアーやグレアム・サザーランドにも師事しています。

仕事と家庭を両立したキャリアウーマンのはしり、とも言われる人物。
80代になっても陶器デザインのインスピレーションを得るのに世界を旅し、スキューバーダイビングをして、水中で魚や珊瑚をスケッチしていたそう。
スーパーウーマンですね。

 

チャールズ・レニー・マッキントッシュ港の見える丘公園]作出年/1988

こちらも人名のついたバラ。
チャールズ・レニー・マッキントッシュ(1868-1928)は、スコットランドの建築家、デザイナー、画家。
ウィリアム・モリスが主導したアーツ・アンド・クラフツ運動の提唱者の一人。

建築は見たことがないけれど、展覧会などでも見かけるマッキントッシュの椅子は有名ですね。
中でも、背もたれがものすごく高くて、はしご状になっている”ヒルハウス”(別名ラダーバックチェア)は、1903年にヘレンスボロのブラッキー邸「ヒルハウス」の設計を頼まれた時に主寝室に置く椅子としてデザインされたそう。

座りごごちはどうだかわからないけれど、オブジェとしても使われるその姿は存在感があります。現在も復刻品が製造販売されています。

 

セントセシリア[四季の香ローズガーデン]作出/1987

セントセシリア(聖チェチリア)はキリスト教の聖人。

恐ろしい拷問の末殉教したと伝えられ、詩に詠われたり、像や絵画、音楽作品などが作られています。音楽家と盲人の守護聖人で、11月22日が記念日。

 

ザ・ラーク・アセンディング[四季の香ローズガーデン]作出年/2012

こちらは、アップの写真を撮っていなかったのですが、黄色いバラの方。ピンクのは多分、アマディーン・シャネル。


部分拡大してみました。

イギリスの音楽家レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの楽曲「揚げひばり」からとった名前です。

花びらがそれほど多くないですね。また秋にちゃんとしたポートレートを撮ろうと思います。

これでオースチン作のバラの紹介は終わりです。

 

「横浜イングリッシュガーデン6」で紹介した、プリンセス・アレキサンドラ・オブ・ケントの気品ある姿でおしまいに。昨年11月に四季の香ローズガーデンで撮影。