埼玉県花と緑の振興センターの椿
西園の梅林の奥には主に西洋種の様々な椿が植えられていました。
シンデレラ
いちごミルクのような雰囲気がかわいい。
ウィリアムシー
日本の椿と中国原産(雲南省〜四川省)のサルウィンツバキとの交配種です。
ウィリアムシーというのは、イギリスの植物学者ジョン・チャールズ・ウィリアム(1861~1939)に由来する名前です。
ウィリアムさんは、18歳でコンウォールにあるカーヘイ城を相続。プラントハンターを支援したり、水仙やシャクナゲの交配にも熱心に取り組んだ方だそうです。
バラのようにも見える赤い椿 ファイアーフォールズ(アメリカ作出)
花が大きいトウツバキ「仏陀」
椿園にも安行寒緋が咲いていました。
ここからは東園の椿
卜伴
紅唐子
ギガンテア
このあでやかな花姿、若冲の「雪中鴛鴦図」を思い起こします。
他にもまだまだ色々な椿がありました。
前日に行われた「つばき・さくらガイドツアーに参加したかったな・・・
センターの建物内に椿に関するパネル展示があったのですが、その解説によると、
ツバキは日本に古くから自生し、油を採取するために栽培されていました。
花が美しく、枝変わりが出やすいためか、関西、愛知、新潟、熊本など各地域で昔から栽培された品種があったようです。
江戸期に入り、参勤交代によって、各地のツバキが江戸に集まりました。徳川家が大変な花好きだったことによるといわれています。これを元に江戸でも多くの品種が生み出され、大流行しました。
京都では、茶の湯で使う、白玉ものや侘助などが好まれましたが、江戸っ子は華やかさを求め、大輪の花や絞り、八重咲きなどが人気だったそうです。
江戸ツバキは江戸幕府お抱えの植木産地駒込染井で生産されていましたが、その後東京の都市計画の中で住宅地や霊園に変わり、染井の植木屋の移転などに伴い、埼玉県川口市安行に受け継がれました。安行では椿専門の業者が誕生し、古典品種の他に独自の品種も作出されたそうです。
密蔵院、植木溜、興禅院、花と緑の振興センターとこの日は、百花繚乱散歩でしたが、早出だったので、全部回っても1時過ぎ。
西川口にバスで出て、ルート選択を間違えてちょっと遅めになったものの池袋に2時半頃に着けたので、せっかくの晴天がもったいないと、そのまま小石川植物園に出かけました。
植物園に着いた頃には曇ってきてしまったのですが、一回りして、川口訪問のきっかけになった植物園の安行寒緋にも挨拶してきました。
この日は24253歩。今年に入って、もっとも歩いた1日でした。
安行は交通は不便ですが、なかなかいいところだったので、また行ってみたいです。