非公開エリア ヒロハノアマナ、キクザキイチゲなど
春がぐんと進みましたね。
今まで一度も入ったことがないエリアが期間限定で公開中なので、小石川植物園に行ってきました。
明治21年に築山置石による山地植物栽培所が設けられたそうですが、あまり順調でなく、大正4年に園路を掘り下げて両側に植物を植え込んだ新しい山地植物栽培所(ロックガーデン)ができました。そちらが今、公開されています。
ロックガーデンの材料として黒石(くろぼく)が使われ、黒石の下には井戸水を流す鉛管の給水装置が配管されていたそうです。
黒石(くろぼく)というのは、火山から噴出してできた多孔形の溶岩のことです。
園内では、ここだけでしか見られない「セツブンソウ」「ヒロハノアマナ」「アメリカイワナンテン」が見られる、とあったので、目を皿のようにして、黒石がゴロゴロした斜面を見たのですが、それらしきものがなく・・・これは見つけるのが大変そう、と思いつつ先に進んだら、しっかり囲いが作ってありました。
ロックガーデンの斜面でなく、囲いがなければ踏みつけてしまいそうな通路の端に茂っていました。
セツブンソウ(節分草)は葉っぱだけ。
もうすっかり咲き終わった?
だいたい花が咲いている時にこんなに葉っぱはないみたいだし・・・
ヒロハノアマナ
葉の白い筋がいい感じ。長い袖をひるがえして舞を舞ってるみたい。
この葉っぱ?
春にアシビのような花が咲くらしいけれど、そんな様子もなく、ちょっと特別感が今のところあまりないのですが・・・
そしてこちらは、ひっそりと群生していた紫色のキクザキイチゲ
遠い。スマホで雰囲気を伝えるのは無理・・・日の光に溶けるよう。まさにスプリングエフェメラルの輝き! 美しい。
無理矢理アップ
あ、一輪だけ端近に咲いていると思って撮ったのですが
様子が違う。ユキワリイチゲの紫と白の混じった花でしょうか?
こちらはかなり大輪。違う植物かな?
こういう希少な山野草を見慣れていないので、見分けが難しいです。
ご存知の方がいらしたら、コメント欄でご教示いただけたら嬉しいです。
最後はカヤツリグサ科の植物。園内の他の場所でも見かけるけれど、こちらのエリアにはたくさん生えてました。
カンスゲ(寒菅)
よく見ると面白いですね。
上の方の褐色の細長い紡錘形の部分が雄小穂で、下の茎から出ているのは雌小穂です。
昔は蓑や傘を作るのに用いたそう。
ちなみにこちらは、今温室で咲いているハチジョウカンスゲ(八丈寒菅)
八丈島の固有種です。
今まで、こんな場所があるのを知りませんでした。小石川植物園は奥が深い。
しかし、暖かくなって人出も増えたので、公園、遊び場感覚で来る人も多くて、植物に優しくない行為をする人たちもかなり見かける。
ダメージを受ける植物も多そうで、公開は嬉しいけれど・・・ちょっと心配でもあります。