小石川植物園44

10月頭の温室  植物のお名前

以前は、植物園に行っても、温室はパスすることが多かったのですが、最近はまず最初に温室を覗いてみるようになりました。

こちらの青がとてもきれいな花

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チョウマメです。

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見にくいけれど、下の方の茶色いサヤ。細長くて豆が入ってボコボコしている。

花が咲くだいぶ前からこの実がついていたので、これって「腸豆」なのかな?
なんだか趣味のよくない名前・・・と勘違いしていました。

花を見て、これは「蝶豆」だったか!と悟り、調べてみたらやはりそうでした。

英語でもバタフライ・ピー

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和名は漢字で書いてあれば、それだけで植物の特徴とか性質がわかるものが多いけれど、カタカナ表記だとピンと来ないことがあります。

この青色、染め物に使ったり、お菓子などの着色料に使用することもあるそうです。
花はお茶に。アントシアニンを多く含むので、眼の疲れなどにも良いそう。

 

こちらは、ムニンアオガンピ

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漢字で書くと「無人青雁皮」

小笠原諸島の固有種です。昔、小笠原諸島には人が住んでおらず、無人の島という意味で、無人島(ムニンジマ)と呼ばれていたことによります。

青雁皮とあるように、かつては樹皮を紙の原料にしたそうです。
ジンチョウゲ科アオガンピ属。

 

ちなみに、ガンピ(雁皮)は、ジンチョウゲ科ガンピ属の落葉低木で、古くから製紙原料として用いられています。雁皮紙は光沢のある質感・風合いから「紙の王」と呼ばれるそう。

にじみにくく、しみ込みが早いので、銅版画・木版画など版画用和紙として使われます。

謄写版ガリ版原紙)にも使われていました。ロウ引きしたこの紙に鉄筆で文字などを書くとそこだけ透けて、インクが通過し、下においた紙に印刷される。
ガリ版なんて、私が小学生の頃に使われていた記憶があるけれど、もう全く知らない人も多いでしょうね。

 

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ウマノスズクサ科 Aristolochia howii

新宿御苑の温室にあったアリストロキア・ギアンテアと同じ仲間です。

側面から見たところが特徴的なのだけれど、思いっきりボケてしまいました。

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やはり、この後ろの袋状のところに虫を誘い込んで受粉するのでしょう。

 

こちらは、ホヤ
ホヤは多様で、これは花の周りがモフモフしてる

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必然あってのデザインなんでしょうけれど、自然界は驚異に満ちていますね。

 

そして、すでにお馴染みになった、犀角(サイカク 動物のサイのツノという意味 これもつぼみを見れば納得)ことスタペリア・ヒルスタ

またつぼみか〜と思ったら、ついに花が!

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せっかく咲いたのに、展示台の内側向きで咲いてる〜

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台の逆側からスマホの望遠で撮りました。
かなりインパクトがありますね。
ヒトデみたい。悪臭がするそうですが、遠くにあって花の匂いは嗅げませんでした。

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サボテンのようにも見えますが、前回の冒頭に紹介したつる草のガガイモやホヤと同じ科に属します。以前はガガイモ科となっていましたが、新分類法ではキョウチクトウ科に含まれます。

 

最後は蘭で。

オオオサラン これはどんな漢字だと思いますか?

このところ昔の大河ドラマ「黄金の日々」を時々見ているので、助左衛門が船長(ふなおさ)と呼ばれているのが耳に残っていて、「大長蘭」かなと見当をつけたのですが・・・

 

調べてみたところ、「大筬蘭」。これは、字をみても???

「筬」とは、織り機の付属具。竹または金属の薄板を、櫛の歯のように多数並べ、枠をつけたもの。経糸(たていと)を整え、緯糸(よこいと)を打ち込むのに使います。

 

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この花の並んだ雰囲気を「筬」に例えたのかと思ったけれど、そもそもオサランというのがあって、多分それに対しての「大」オサラン。
オサランはこんなにたくさん花が咲きません。


実は、根本の球根のようにふっくらした部分、バルブと呼ぶそうですが、このバルブから葉が出て花を咲かせる。翌年はそのバルブの脇から芽が出てそれが新しいバルブになる。その繰り返しで、バルブが並んだ様を筬に見立てた名前だそうです。

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植物のことを知っていくと色々と雑学も身に付きますね。

世界には30万種くらいの植物があるそうです。日本だけでも6000種くらい。
まだまだ知らないことだらけです。