形態適応

小石川植物園温室の展示

 

新しい温室になって、あちこちに植物の生態にまつわる解説が置かれるようになり、楽しいです。
理数系が弱いので、中には理解が追いつかないのもあるのですが・・・

 

こちらはわかりやすい展示

「渓流沿いの植物の形態適応 リュウキュウツワブキ

 

4つの鉢のリュウキュウツワブキは、それぞれ葉の形が違います。

標準型は、本州のツワブキと同形で、茎に近い部分が広く広がる丸い形。
他のものは、茎に近い部分がすぼまった形。

 

解説によるとこれは渓流沿いの植物の特徴の一つだそう。

スコールなどで、一気に川の水位が上昇し、数時間後にまた水位が元に戻るといった、激しい水位の変化に見舞われる沢沿いでは、葉の形が流線型でないと生き残るのが難しい。
それで、環境にあった、葉の形が流線型に近いものが生き残っていきます。

 

標準型の葉のものと、細い渓流沿いの型のものとを交配すると、雑種第二代には、標準型から細いものまで色々な段階のものが分離してきます。

そのことから、このリュウキュウツワブキの葉の形の違いは、少なくとも2つ以上の遺伝子の違いによって生まれているようです。

 

標準型

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細めになっていく

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標準型の葉と最後の葉とでは、ずいぶん差があって、違う植物かと思ってしまいます。

 

本州のツワブキは、花が少ない季節に咲くので、庭にちょっとあったりするといいですね。

日陰でも大丈夫なので、暗い感じのところにパッと黄色い花が咲いて、葉にツヤもあるので、渋さの中に華やぎがある。

斑入りの葉のものなども、色々あって、「石蕗」という字の雰囲気も含めなんとなく、文人好みの植物という感じがします。

冬の入り口の花ですね。今年も見るのが楽しみですが、その前にまずは、秋の花を堪能したいと思います。