小石川植物園31

雨模様の植物園 狐と狸

上野の国立科学博物館でやっている「植物」展を見に行きたいのですが、予約制とはいえ、休日に出かけるのはちょっとためらわれ、またしても植物園にGo!です。

午前中から雨の可能性あり、一日中降ったり止んだりのお天気との予報。
こんな日に植物園に来る人はそうそういないだろうと・・・

 

地下鉄の茗荷谷駅の地上改札へ上がる時に、雨かもと覚悟していましたが、まだ大丈夫。
植物園に着くと、受付の方が、薬草保存園裏にキツネノカミソリ類が咲いていますよ、と教えてくれました。

すぐ見に行こうと思いましたが、雨が降らないうちに、下側をざっとみて、それから高地側に上がって、標本園、薬草保存園あたりをみて、雨となったら温室へ避難という計画を立てました。

 

下側の道をいくらも行かないところに咲いていた、シシウド


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レースのような、花火のような。

一体何輪の花が咲いているのかな? 一つのかたまりだけでもこんなにたくさん

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こちらはヤブカラシの花

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木に絡みついて困ったつる草だけれど、花がかわいい。関東以西のヤブカラシは二倍体で、実がなるとか。
東日本のは三倍体が多く、結実しないそうで、私も実を見たことがありません。

 

クサギ(臭木) チョウがよく来る花は、甘めの香りです

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ちょっとポツッときたので、日本庭園の手前で、高地側へ上がりました。

 

園内人影が少ない

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空模様がだいぶあやしくなってきました

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小石川植物園の第一回目で紹介した、サツマイモ石(青木昆陽の記念碑)とカマクラヒバ

 

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旧養生所の井戸のそばにある寒桜の木のあたりからスカイツリーが見えます
ちょっと不思議な眺め

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標本園のセンノウ 野草の中だとハッとするほど鮮やか

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薬草保存園裏へ回ると、キツネノカミソリが咲いていました

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こちらは オオキツネノカミソリ

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見分け方は 大キツネノカミソリ

↓ 雄しべ、雌しべが花より突き出ています。

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キツネノカミソリは花から雄しべ、雌しべがそこまで出ていない。↓

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花はなかったのだけれど、気になったのが

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タヌキノカミソリ?

キツネとカミソリの組み合わせは、怪しく妖艶な感じだけど、タヌキとカミソリって、ちょっとおとぼけな感じが・・・

 

検索すると薄いピンク色の花でした。
ナツズイセンに似ています。

 

標本園のナツズイセン(夏水仙

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子供の頃、動物といえば、狐と狸を好んで描いていました。
狸はたぶん、子供の頃に読んだ「ごろはちだいみょうじん」という絵本の影響だと思います。

 

「ごろはちだいみょうじん いうても、 かみさんの ことやない。 たぬきの はなしや。」

で始まる、ちょっと滑稽で悲しい話なのだけれど、関西の方の言葉で書かれているので、その塩梅が絶妙。
好きな絵本だったので、まだ持っています。

でもこれは、たぶんハードカバー(こどものとも 傑作集)なので、後で買いなおしたもの。それでも当時、380円。

 

 「ごろはちだいみょうじん」中川正文•作 福音館書店 

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絵は梶山俊夫さんで、この秋草と狸の取り合わせ、アケビや山葡萄を入れたカゴがすごく気に入って、まねして描いているうちに狸がいつの間にか狐になって、そのうち狐が月夜に宴会している絵をずいぶん描きました。

 

宴会は、「證城寺の狸囃子」の歌の影響かな。狸と狐がごっちゃになっています。
ごろはちに怒られる・・・(ごろはちも狸なのにあぶらげをお供えされて憤慨してる)

 

ところで、證誠寺〜の歌の歌詞、改めて聞いたら、ぽんぽこぽんのぽん だった。
いつの頃からか、ぽんぽこりんのすっぽんぽん だと思ってた・・・(汗)

 

今、ふと思い出したけれど、證誠寺の狸のイメージに加えて、テレビでよく流れていた「黄桜」というお酒のCMの影響もあったかもしれません。

子供が好むような軽快な曲に歌詞、「カッパッパー ルンパッパー・・・」というのに合わせて、かっぱが晩酌するシーンがよく出てきました。ちょっと色っぽいのが多くて今ならNGかな・・・

 

狐は今でも好きなモチーフ。

植物園には太郎稲荷と次郎稲荷があって、狐がいます。

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さてさて、お酒を飲む前には、ウコン?

薬園保存園でウコンの花を見ていたら、雨がサーっと降ってきました

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冷温室に避難したら、まもなくザーッとスコールのような雨。

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ガラスの屋根を伝って、雨が滝のように流れていく。

ちょっとワクワクしちゃう。
雨の日の温室も悪くないです。

 

このあと、止んだかなと思うとまたパラパラで、かなり長く温室にいました。
今回は充電器を持参したので、休憩中にケイタイも充電したので、写真撮り放題。

温室にはまた新しい花が色々咲いていたので、次回ご紹介します。

いつも、お付き合いいただきありがとうございます。