旅と植物 ハワイ 1

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人生初の海外旅行先は、ハワイだった。

 

はるか昔、2月の寒い日本から常夏の島へ飛び、空港で生花のレイをかけてもらった。何もかもが初めての体験で珍しく、喫茶用の砂糖の袋まで大事に持ち帰ってきた。

 

鮮やかな色のブーゲンビレアやハイビスカス、濃厚な香りを漂わせるプルメリアなど、当時はまだ珍しい"異国の花"で、目を奪われた。

そう言えば、記憶がかなり曖昧だが、極楽鳥花やアンセリウムの切花をお土産用に日本に持ち帰れるよう手配して売る専門の業者がいたのではないか?

今日では、珍しくもない花になったが、まだ続いているのだろうか?

 

母によると、ホノルルも当時は、近年のコロナ前のような混雑もなく、本当にゆったりしていたらしい。

後年、二人で再訪したときに、すっかり変わってしまったと嘆いていた。その地に降り立った時から空気の中に甘やかな花の香りがするようだったと言う。それに風の心地よさが格別だったそうだ。

 

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私の記憶はぼんやりしているが、遠浅のハナウマベイで鮮やかな魚たちが手に取れそうなところまで寄ってきたり、小鳥が食事をしているテーブルの上に来てとまったりする、人を恐れない様子に楽園を感じた。

 

当時、日本に持ち帰ったもので残っているのは、もう貝殻くらいしかないが、なぜ手元にないのかも不明な、ハワイで買ってもらった指輪のことを時々思い出す。金の台座の中心に小さなピンクのサンゴの花が据えてあり、周りにアイスクラッシュのように砕けた黄緑色のハワイアンダイアモンド(ペリドット)が寄せられていた。思い返せば、あれが人生初のちゃんとした本物の指輪だった。

 

最初の海外、ハワイの思い出は、おぼろげであっても懐かしく甘やかだ。

その後、ハワイには数度訪れたが、特に楽しかった思い出と言えば、2006年に幼友達と三人で出かけた折のジャングル・ハイキングだ。

 

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旅の2年ほど前に突然思い立ってフラダンスを習い始めた。植物柄の衣装を身にまとい、裸足で音楽に合わせて体を動かすのが楽しかった。花、水、風、魚、湾・・・自然を表す手の形、動きが素朴で優しい。

花を表すのが、つぼみの形であるということに、自然を愛するハワイ人の精神を感じた。

 

すっかり気に入った私は、友人達にも盛んに勧めて、幼なじみの二人も流派は違うがフラを習い出したところだった。・・・現在、当の本人は発表会に出るのが嫌でやめてしまったが、二人は今もフラを続けている。

 

そんな経緯があって、ハワイへ行こうということになった。

 

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今も昔と変わらず、鳥たちがやってくる