日本の伝統的な園芸植物、梅とか菖蒲などもそうだけれど、椿にも色々風雅な名前が付けられている。
小石川植物園の椿園はさほど広くはないけれど、種類が多く、木に付けられたネームプレートを確かめながら、花を見て歩くのが楽しい。
光源氏、紅唐子、天の川、歌枕、岩根絞、春曙光、白拍子、眉間尺、柊葉椿、玉牡丹、菊更紗、崑崙黒・・・
”太郎冠者” ピンク色が可愛らしい。
こちらは ”百合姫”
和名の椿ばかりでなく、ダッチェス・オブ・サザーランド、ミセス・チャールズ・コップ、エミリ・ウィルソン、マソティアナ・ルブラなんていうのも。
この椿園の入り口あたりには、他ではあまり見かけない、白い小花の椿やサザンカ類が集められている。アッサム茶の木もある。みな開花が早めなので、華やかな椿の最盛期にはすでに終わっていて、見損ねることが多い。
下のは、去年の11月下旬に撮ったアッサム茶の花
開花が早いと言えば、椿園内ではなく、低地側のメタセコイア林の手前にグランサム椿の木があって、これが白く大きな花を咲かせるのが見事。11月〜12月頃に開花する。
普通の椿とは葉の様子がだいぶ違い、艶々しているけれど、葉脈がへこんでシワっぽい。
白い花の真ん中に盛り上がるように、真っ黄色の雄蕊が集まっているのが、錦玉子を連想させ、見るたびに美味しそうだな〜と思う。
グランサム椿は、1955年に香港で発見され、当時の香港総督であったアレクサンダー・グランサムにちなんで命名されたそうだ。
紅葉に白い花って映えますね。